日本即興コメディ協会のブログ

なぜ高い研修費が無駄に?リーダーシップ研修が失敗する「本当の理由」と、孤独を力に変える「コミュニティ中心」アプローチ

こんにちは!今回は、リーダーシップ研修について、ちょっと考えてみたいと思います。

会社って、リーダーを育てるために結構なお金と時間をかけて研修とかやりますよね。でも、「あれ、研修受けたけど、現場であんまり活かせてないかも…」「結局、前と変わってない気がする…」なんて感じること、ありませんか?

Why Your Leadership Development Programs Don’t Create Lasting Change And What To Do About It ”(リーダーシップ開発プログラムが永続的な変化を生み出さない理由とその対策)という Forbes の記事によると、2020年には世界中でリーダーシップ研修に推定3577億ドル、アメリカだけでも1653億ドルも使われたそうです。すごい金額ですよね!

それなのに、学んだことの60%から85%は、実際に使われずに忘れられちゃう「スクラップラーニング」になってる、なんて話もあるんです。

記事に出てきたマリアさんというシニアエンジニアリングマネージャーの方も、たくさんのリーダーシップコースを受けたのに、日々の複雑な問題に直面したとき、「あれ、どうすればいいんだっけ?」って、具体的な知識やスキルを思い出せなかったそうです。

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これって、なんでなんでしょうね?

よく言われるのは、「研修の内容が実践的じゃない」とか「フォローアップがない」とか、そういうことかもしれません。それも一理あると思うんです。

でも、もっと根っこにある問題があるんじゃないかなと。

リーダーが抱える「孤独」

その一つが、リーダーが抱えがちな「孤独」です。

リーダーって、なんだかんだ言って、板挟みになったり、難しい決断を迫られたり、チームには言えないような悩みを抱えたりすること、多いじゃないですか。

「マネージャーたるもの、常に答えを持ってなきゃいけない」みたいなプレッシャーを感じたり。

周りの同僚とは、なんとなく競争意識みたいなのがあって、弱みを見せられなかったり。

リモートワークが増えて、気軽に雑談したり相談したりする機会が減ったり。

記事のマリアさんも、同僚から仕事の遅れを責めるメールを受け取って、どうしよう…ってなった時に、上司に相談するのもためらって、誰にも話せずに孤立感を感じてしまったそうです。こういうの、つらいですよね…。

音声概要

情報提供だけでは定着しない

もう一つは、やっぱり「学習内容が定着しにくい」ってこと。

研修で「なるほど!」って思ったとしても、それをずっと覚えてて、自分のものにして、実際の行動を変えるのって、実はすごく難しいんです。

人間って忘れちゃう生き物ですからね。エビングハウスの忘却曲線なんて話もありますけど、情報はどんどん忘れていっちゃう。

従来の研修って、どうしても「情報を伝える」ことが中心になりがちです。でも、それだけだと、なかなか行動って変わらないんですよね。

じゃあ、どうすればいいんでしょうか?

とはいえ、大切なのは「つながり」と「実践」なんじゃないでしょうか。

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ポイント1: 心理的安全性とコミュニティ施策

知識をインプットすることも大事ですけど、それ以上に、安心して本音で話せて、一緒に悩んだり、試行錯誤したりできる「仲間」がいること。そういう「コミュニティ」が、実はすごく重要なんじゃないかなって。

研修の最初に、難しい理論を学ぶ前に、まずはお互いのことを知る時間を作る。仕事の肩書きとか学歴とか、そういうの関係なく、一人の人間として理解し合えるような体験をする。

記事ではリーダーシップ開発を効果的に行うために「Improv for Business」(ビジネスのためのインプロ)とか、お互いの人生の重要な瞬間を共有する、なんてこともやったみたいです。これをものすごくざっくりいうと、「まず、ちゃんと人間関係を作ろうよ!」ってことですね。

こういう、心理的に安全な場、つまり「ここでは正直に話しても大丈夫だ」「失敗しても受け止めてもらえる」って感じられる場所があると、人は安心して自分を振り返ったり、新しいことに挑戦したり、お互いに学び合ったりできると思うんです。孤独感も和らぎますよね。

ポイント2: コーチングアプローチ

そして、もう一つ大事なのが「教える」よりも「コーチング」のアプローチ。

新しい情報を一方的に聞くだけじゃなくて、参加者それぞれが今まさに抱えている「リアルな課題」を持ち寄るんです。一般的なケーススタディじゃなくて、「今、自分のチームでこんな問題が起きてて…」みたいな。

そのリアルな課題について、コーチや仲間と一緒に、「どうしたらいいと思う?」「こんなやり方はどうかな?」って対話しながら考えていく。ピアツーピア(仲間同士)のコーチングとか、1対1のコーチングとか、色々な形があります。

こうすると、学んだことを「自分ごと」として捉えやすいし、すぐに実践に移しやすいですよね。それに、仲間がいるから、「よし、次はこうしてみよう」って前向きな気持ちにもなりやすい。

実際に、あるフォーチュン50の企業では、こういう「コミュニティ」と「コーチング」を中心にしたプログラムを導入したら、参加者一人当たりの収益やコスト削減効果が平均350万ドルも増加したり、離職率が下がって3年間で4000万ドルのコスト削減につながったり、昇進率が2.7倍になったり…と、ものすごい成果が出たそうです。

参加した人からも、「自己認識が高まったし、リーダーとしての課題を乗り越えるための実践的なツールが手に入った」「仲間とのセッションでツールを練習できたし、コーチングでさらに理解が深まった」みたいな声があったみたいです。

まとめ

というわけで、リーダーシップ開発プログラムが本当に持続的な変化を生むためには、単に知識を詰め込むだけじゃなくて、リーダーが抱える「孤独」っていう根本的な問題に向き合って、そして学んだことがちゃんと「身につく」ような工夫が必要なんじゃないでしょうか。

その鍵は、やっぱり「人間関係」を中心にしたアプローチなのかなって。

安心して頼れる仲間がいるコミュニティがあって、そこで自分のリアルな課題について、コーチングを受けながら実践的に学んでいく。

そういう場があれば、リーダーはもっと自信を持って難しい課題に立ち向かえるようになるし、結果的に組織全体の成長にもつながっていくんじゃないでしょうか。

もしあなたが今、リーダーとしてちょっと孤独を感じていたり、研修の効果をいまいち実感できていなかったりするなら、「もしかしたら、知識だけじゃなくて、人とのつながりや実践の場が必要なのかも?」って、少しだけ視点を変えてみるのもいいかもしれません。

完璧な答えはないかもしれませんが、今回の話が、皆さんの気持ちを少しでも軽くしたり、何か新しいヒントになったりしたら、すごく嬉しいです。


当協会では、心理的安全性研修コミュニティ構築伴走支援サービスを提供しております。気軽にお問い合わせください。


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