日本即興コメディ協会のブログ

学校で漫才!?『笑い』の活用が進行中、有効なアクティブラーニングの応用方法とは?

笑い アクティブラーニング

先日、お二人の経営者様と会食する機会があり、即興(インプロ)コメディを使ったワークショップについてお話することができました。以前に書いたゲーム「ミラー」のお話もでき、非常に興味を持っていただきました。お二人は伝統的な格式高い業界の方々でしたが、どの業界にもお役に立てる可能性があると再確認できました。日本即興コメディ協会の加古です。

笑いの教育効果

さて、笑いの健康効果についてはよく知られていますが、今、「笑い」を教育に取り入れる学校が増えています。漫才の作り方など、いわゆるアクティブラーニングとも言える取り組みが話題となっています。

 

お笑いでコミュニケーション力 大阪市立新北島小学校、漫才取り入れ
2015.11.26、産経ニュース

 

笑いを教育に 越谷・東越谷小の児童が漫才、友人や発表の増加に効果
2016年1月25日、埼玉新聞

 

授業に「笑い」効果あり
2015年11月16日、読売オンライン

「学習意欲が高まる」、「コミュニケーション能力が上がる」、「クラスでの発言が増える」、「友達が増える」、など学校での「笑い」を題材とした教育手法が効果を上げているようです。

 

「笑い」の学習効果については科学的にも検証されています。

 

「ユーモアは、脳のドーパミン報酬システムを体系的に活性化することが、神経科学の研究により明らかになっています…さらに、ドーパミンは目的志向のモチベーションにも、長期記憶にも大切であることが認知力の研究により証明されており、幼稚園児から大学生に至るまで、あらゆる学習者の記憶力を向上させるには、学習にユーモアを適切に介在させることが有効であると教育学研究が示しています」
2016年3月14日、ライフハッカー、『笑いを取り入れた勉強は学習効率がよくなる

 

このように教育における「笑い」の活用は良いこと尽くめです。アクティブラーニングが注目される今、是非積極的に取り入れていただきたいものです。

 

ワークショップ情報:「笑い」について【 ユーモア・スキル養成講座 】で学ぶ

 

笑いを教育に応用する

さて、生徒にとって良いこと尽くめではありますが、先生にとってはどうでしょうか。得意な方にとって「笑い」は武器にもなりますが、苦手な方にとってはプレッシャー以外の何物でもないでしょう。

 

能動的な学習、アクティブラーニングでは、課題を出しておけば良いと言うものではないため、生徒の自主性が重要となります。その成功には生徒の「興味をひく」必要があります。「興味をひく」ことに対して、「笑い」はとても有効ですが、生徒にウケなければならないとなると、トラウマさえ抱えている方も多いのではないでしょうか。

 

 

実は、アクティブラーニングの前に、アクティブティーチングの向上が必要ではないかと考えます。毎度お笑い芸人さんを呼んで漫才を教えてもらうわけにもいかないですし、せっかくの笑いの教育への応用やアクティブラーニングも形式だけのものになってしまいます。

ユーモアスキルとは

そこで、ご紹介したいのが、当協会副代表の矢島伸男が笑いのスキルを体系化した『ユーモアスキル』です。「ユーモアスキル」は一見、先天的な能力と思われがちですが、研究によりその能力を論理的にひも解くことで「ユーモアスキル」は鍛えることのできる能力となっています。

笑いをユーモアスキルとして尺度化し、お笑い芸人を対象に笑いの要素を調査し、その結果を高められる能力として、ワークショップに落とし込んでいます。

ユーモアスキルを鍛える

ワークショップの講師は元高校教師で現役のお笑い芸人であり、「笑いと教育」の研究者です。コントや、謎かけを作る実践的なものはもちろんのこと、バラエティ番組の司会者に必須の回す力「コーピング力」についての解説やディスカッションもあります。また、笑いによって人を傷つけてしまうことに着目した、「笑いの両義性」についてなど、「ユーモアスキル」に必須な能力を網羅することにより、単純なアクティブラーニングの手法ということだけでなく、アクティブティーチングにまで応用可能な内容となっています。

多くの先生が参加いただいていることもうなづけます。

 

更に「即興」という要素を加えることにより、準備していた以外の事が発生しても対応できる即応対応力や創造性、そして即興の訓練を重ねることにより、理論としてのユーモアスキルを更に自分の力として吸収することができます。

 

ワークショップ情報:「笑い」について【 ユーモア・スキル養成講座 】で学ぶ

 

もし、「笑い」に苦手意識があるのであれば、それを教育に応用する前に誰もが高めることのできる能力「ユーモアスキル」に触れてみてはいかがでしょうか。ユーモアスキル養成講座については、こちらをご覧ください。

 

 

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