こんにちは!
Nulab Tokyo で開催された「LLM台頭以降のイノベーション人材に求められる思考習慣とは」というイベントに参加してきました。ヌーラボの橋本さん、アンジェラさん、そして Learner’s Learner CEO の黒川公晴さんにお会いできて、本当に贅沢な時間を過ごせました。
そして、このセッションをナビゲートしてくださったのが、DEEPCOREの玉岡靖弘さん。玉岡さんのモデレートのおかげで、AI(LLM)という最先端のテーマについてアットホームな雰囲気で聞くことができました。
特に印象的だったのは、ミネルバ式リーダーシップのプロ、黒川さんからその真髄を直々に伺えたこと。以前からインプロとの親和性があるとふわっと感じていたことが、より明確になりました。懇親会でそのことをお伝えすると、橋本さんがその理論をインプロの「In & Out」というワークに例えて説明されるのを聞いて、より強固なものになりました。
ミネルバ式リーダーシップと「In & Out」の親和性
Learner’s Learner の黒川公晴氏が提唱する「ミネルバ式リーダーシップ」は、「チームの目標達成のために自分や周囲に及ぼす影響力」そのものであり、役割に限定されず、組織を構成する誰もが発揮でき、習得可能なものと定義されています。これをインプロ(即興コメディ)の視点で読み解くと、まさに「In & Out」というゲームの構造そのものでした。
「In & Out」ってどんなゲーム?
初めて聞く方も多いと思うので、少しだけ解説します。これは、台本のない舞台で「状況の変化」に即座に対応するための、インプロの代表的なトレーニングの一つです。
基本的なルール:
- 人数制限:舞台上にいられるのは「常に2人まで」と決められています。
- 3人目の進入:舞台に2人がいる状況で、3人目が「忘れ物をした」「電話を貸して」など、何らかの理由をつけてシーンに入っていきます。
- 1人の退出:3人になった瞬間、元々いた2人のうちどちらか1人が、やはり理由をつけて舞台から去らなければなりません。
この「3人目が入る→1人が去る」というサイクルを繰り返すことで、舞台上の人間関係や状況が次々と入れ替わっていくのを楽しむゲームです。一見、単なる遊びのように見えますが、実はここにはリーダーシップとフォロワーシップの真髄が詰まっています。
インプロに学ぶ、リーダーシップとフォロワーシップの3つのポイント
1. シェアード・リーダーシップ(リーダーシップの分散)
このゲームでは、誰がリーダーかが決まっていません。3人目が新しく入ってくる際、その人は新しい設定を持ち込む「リーダー」の役割を果たします。一方、それまで舞台にいた人は、その新しい提案を即座に受け入れ(Yes, And)、シーンを支える「フォロワー」へと瞬時に切り替わらなければなりません。
2. 「退出」の美学とギフト
誰か一人が出ていくルールは、フォロワーシップにおける「引き際」の極致です。3人目が入り、場のエネルギーが変わったことを察知して、自分が身を引く。これは、自分が主役になろうとするエゴを抑え、チーム(シーン)全体の成功を優先する高度な振る舞いです。去り際も、残された2人が会話を続けやすいような「理由(ギフト)」を残すことで、仲間を助けます。
3. 心理的安全性という土台
誰かが突拍子もない理由で入ってきても、それを「否定」せず、まずは「Yes」で受け止める。この文化があるからこそ、メンバーはリスクを恐れず、大胆なリーダーシップを発揮できるようになります。まさに、Googleが突き止めた「心理的安全性」が生産性を高めるという理論の実践版と言えるでしょう。
まとめ
AIが瞬時に「答え」を出す時代だからこそ、人間は「自分が今、引っ張るべきか、支えるべきか、あるいはスペースを空けるべきか」というポジショニングの感覚を磨く必要があります。
インプロには他にも「I am a Tree」など多くのミネルバ式リーダーシップの理論と親和性の高いゲームがあります。これからの組織開発のための強力な触媒になると確信しました。
最高の登壇者の皆さんにより、ミネルバ式とインプロが繋がった、忘れられない夜になりました!本当にありがとうございました。




