日本即興コメディ協会のブログ

仕事の成果が変わる『プレゼンス』。インプロ研修に学ぶチームで「今ここに集中」する技術

こんにちは!今回は、「今、ここに集中する」ということについて、ちょっと書いてみようかなと思います。

会議中に上司が話している時、正直、週末の予定を考えちゃったり。友達との会話中に、スマホの通知が気になってしまったり。

誰にでもあることだと思うんですよね。

「集中しろ!」とか「プレゼンスを高めよう!」なんて言われることも増えましたが、言われれば言われるほど、「うーん、どうすれば…?」ってなりませんか。プレゼンス(存在、存在感)なんてなんだか意識高い系の言葉に聞こえて、ちょっとだけ身構えちゃう、みたいな。

「集中しなきゃ」が、集中を遠ざける?

「よし、集中するぞ!」って意気込んでいると、なぜか逆に集中できなくなる。これ、結構あるあるな気がします。

それって、自分の中に「ちゃんと集中できてるかな?」って見張ってるもう一人の自分が出てきちゃうからじゃないかな、と思うんです。常に監視しているような状態で、実は良い意味でリラックスなんてできないですよね。

実はこれ、コメディや演劇の世界からヒントをもらえるかもしれません。

「応用インプロ(即興コメディ・演劇)」っていう考え方があるんです。

これをものすごくざっくりいうと、「台本のない即興コメディや演劇の練習方法を、ビジネスや普段の生活に活かしてみよう!」というアプローチです。なんだか面白そうですよね。

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脳の「監視員」をオフにする方法

脳科学の研究でも、プロのジャズミュージシャンが即興で演奏している時って、自己批判とか自分を監視する脳の領域の活動が、すーっと静かになることがわかっているんです。

代わりに、自己表現とか創造性に関わる部分が活発になる。

つまり、「うまくやらなきゃ」っていうプレッシャーから解放された状態なんですね。

インプロには、この状態を作り出すためのシンプルなルールがたくさんあります。その中でも一番有名なのが、「Yes, And(イエス・アンド)」というルールです。

これは、相手が言ったことや、今起きていることを、まず「Yes」でまるっと受け止める。そして、その上に「And」で自分のアイデアやアクションを付け加えていく、というものです。

例えば、会議で誰かが「新しいカレー屋さんを始めたいです」と言ったとします。

ここで、「でも、このエリアは競合が多いですよ」って返すんじゃなくて、「いいですね!(Yes)じゃあ、ワンちゃんも一緒に入れるテラス席を作りましょうか(And)」みたいに、アイデアを乗っけていくイメージです。

これをやると、どんな意見も否定されないっていう安心感が生まれます。

失敗してもいいんだ」「変なこと言っても大丈夫なんだ」って思えると、さっき話した脳の中の「監視員」もおとなしくなってくれるんです。

すごくシンプルですよね。

「個人」のフロー状態の経験と「集団」の今ここに集中

私の経験で恐縮ですが、高校生のときのバスケットボールの試合でシュートを打ったら必ず入るように思える瞬間がありました。ゾーンに入るとかフロー状態とかいわれるやつです。この経験のおかげで、「過去や未来にとらわれず、今ここに集中している状態」がたまたまではありますが、個人の体験があり理解しやすかったです。

しかし、これは誰しもが持っている体験ではないので、初めてのインプロ研修でその状態に近い没頭や集中、それもチーム全体がその状態になっていることに気づいたときには本当に驚きました。

後にわかったのですが、インプロ研修は、「集団」(チーム)全体でこの状態を誘発するように設計されています。「パートナーを輝かせる」という他者への強い集中と、シーンを共創するという共通の目標が、参加者全員の行動と意識を融合させ、個人の総和を超えるような創発的な体験を生み出します。

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こっそり Yes, And の方法とは

とはいえ、いきなり会社の会議で「みなさん!今日からインプロの Yes, And でいきましょう!」なんて言っても、「え、何そのテンション…」ってなっちゃいますよね。わかります。

なので、まずは自分一人で、心の中で「こっそり Yes, And」をやってみるのはどうでしょうか。

誰かの話を聞いている時に、「いや、それは違うだろ」って心の中でツッコミを入れる代わりに、「なるほど、そういう考え方もあるのか(Yes)。もし自分がそれに何か付け足すとしたら、何かな?(And)」って、ちょっとだけ思考を切り替えてみるんです。

これって、無理に「集中するぞ!」って力むのとは違いますよね。

どちらかというと、「相手の話を面白がってみよう」というスタンスに近いのかなと思います。

よく言われる「マインドフルネス」が、自分の呼吸とか、内側に意識を向ける静的なものだとしたら、このインプロ的な「プレゼンス」は、相手や周りの状況に興味を持つ、もっと外向きでアクティブな状態なのかもしれません。

まとめ

というわけで、今回は「今、ここに集中する」ということについて、応用インプロの考え方を借りて書いてみました。

「集中しなきゃ」って自分を追い詰めることから、少しだけ自由になってみませんか。

完璧じゃなくていいし、気の利いたことを言う必要もありません。まずは、目の前の人の言葉や、起きている出来事を「へぇ、面白いな」って、ただ受け止めてみる。

その遊び心みたいなものが、結果的に、あなたを「今、ここ」に連れてきてくれるのかもしれないです。

もしよかったら、次の会話からでも、心の中で「Yes, And」を試してみてくださいね。

インプロ研修についてもっと詳しく知りたい!と思ったら、気軽にお問い合わせくださいね。

それでは、また!


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