こんにちは!
今回は、職場でよく言われる「もっと自分から動いてくれれば…」という、いわゆる「自発性」について、少し考えてみたいと思います。
これ、言われると結構プレッシャーに感じること、ありませんか?「自発的にって言われても、何をすればいいんだろう…」「何か新しいことを提案して、もしスベったらどうしよう…」みたいに、頭の中でぐるぐる考えちゃって、結局何もできなくなっちゃう。
そういう気持ち、すっごくよくわかります。周りの目が気になったり、失敗を恐れたりして、一歩を踏み出すのって、ものすごく勇気がいりますよね。
「失敗を恐れるな!」「主体性を持て!」なんて言葉はよく聞きますけど、それって言われて「はい、わかりました!」ってすぐできるものじゃないじゃないですか。むしろ、根性論みたいに聞こえて、ちょっとだけ気持ちがしんどくなっちゃうこともあります。
でも実は、こういう悩みを解決するヒントが、インプロ(即興コメディ・演劇)にあるかもしれないんです。
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目次
「いいね!じゃあ…」から始めてみる
そのトレーニングのことを、インプロ研修や「応用インプロ(Applied Improvisation)」といいます。
これをものすごくざっくりいうと、「即興コメディや演劇のトレーニングの考え方を、ビジネスや僕らの普段のコミュニケーションに応用してみよう!」というものです。難しく聞こえるかもしれませんが、中心にあるルールはめちゃくちゃシンプルなんですよ。
それは、「Yes, And(イエス・アンド)」というルールです。
これは、相手の言ったことを否定しないで、まずは「Yes(いいね!)」って受け止める。その上で、「And(そして、さらに…)」と自分のアイデアを付け加えていく、という考え方です。
例えば、会議で誰かが「新しい商品のキャンペーン、SNSで漫画を連載するのはどうでしょう?」とアイデアを出したとします。
ここで「うーん、漫画はコストがかかるし…」と否定から入るのではなく、「Yes, And」のルールだと、「いいですね!その漫画のキャラクターを、うちのマスコットにしてみるのはどうでしょう?」みたいに乗っかっていく感じです。
たったこれだけのことなんです。
でも、この小さなルールの積み重ねが、チームの空気を劇的に変えることがあるんじゃないかな、と思っています。
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「何を言っても大丈夫」という安心感
「Yes, And」がチームに浸透すると、「ここでは何を言っても大丈夫なんだ」という安心感が生まれてきます。
専門的な言葉でいうと「心理的安全性」っていうんですけど、要するに「こんなこと言ったらバカにされるかも…」とか「的外れな意見だったらどうしよう…」という不安なく、誰もが安心して発言できる状態のことです。
例えば、業務アプリの新機能開発会議を想像してみてください。
リーダーが「よし、今日はどんな突飛なアイデアでもいいから言ってみてくれ!」と言って、新入社員が恐る恐る「…アプリのデザインを全部手書き風にするとか?」って言ったとします。
そこでリーダーが「いいね!じゃあ、さらに各ボタンを押すと面白い効果音が出るとかどうだろう?」って返してくれたら、どうでしょう?なんだか、もっと変なアイデアも言ってみたくなりませんか?「じゃあ、起動時に猫の鳴き声がするとか…」とか(笑)。
こういう「失敗してもOK」「変なこと言ってもOK」という空気が、「自発性」が育つための土壌になるんじゃないかな、と思うんです。
とはいえ、いきなり職場で「みなさん、今日から Yes, And でいきましょう!」なんて言うのは、ちょっとハードルが高いですよね。「あいつ、急にどうしたんだ?」って思われちゃうかもしれません。わかります、その気持ち。
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小さな「自発性」から始めてみる
実は、「自発性」って、何も会社の未来を揺るがすようなデカいプロジェクトを立ち上げることだけを指すわけじゃない、という考え方もあるんです。
例えば、
- ちょっと困っている様子の同僚に「何か手伝いましょうか?」と声をかけること。
- 会社の備品について「こうした方がみんな使いやすいかも」と小さな提案をすること。
- 自分のスキルアップのために、新しい本を読んでみること。
こういう日常の些細な行動も、立派な「組織的自発性」です。
応用インプロの「Yes, And」のマインドは、こういう小さな一歩を踏み出すための、心の準備運動みたいなものかもしれません。相手の意見を否定せず一旦受け取る練習をすることで、自分の小さなアイデアを出すことへの恐怖も、少しずつ和らいでいく気がします。
というわけで、今回は「応用インプロ」の重要な要素である「自発性」をご紹介してみました。
明日から全部やろう!と思わなくても全然大丈夫です。まずは、頭の片隅に「Yes, And」という言葉を置いておくだけでも、誰かの話を聞くときの気持ちが、ほんの少しだけ変わるかもしれません。
「自発的に動け」という言葉のプレッシャーに潰されそうになったら、「まずは隣の人のアイデアに『いいね!』って言って、一旦受け取ってみるところから始めてみようかな」くらいに、ハードルを下げて考えてみるのはどうでしょうか。
大きな変化は、きっとそんな小さな一歩から始まるんだと思います。
インプロ研修についてもっと詳しく知りたい!と思ったら、気軽にお問い合わせくださいね。
それでは、また!
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