こんにちは!
今回は、会社が大きくなったり、他のチームと一緒になったりした時に、なんだかギクシャクしちゃう…みたいな問題について、すごく面白い解決策を見つけたので、その話を書きたいと思います。
新しい部署に異動したり、転職したりした時に、「前の職場と全然やり方が違うなあ…」って戸惑うこと、ありますよね。あれの、もっと大きな組織バージョンみたいな話です。
「さあ、みんなで一つに!」って言われても…
会社が合併したり、いくつかのチームが統合されたりすると、よくキックオフミーティングが開かれますよね。
そこで新しいリーダーが「今日から我々は一つのチームです!この素晴らしいビジョンに向かって、力を合わせて頑張りましょう!」みたいに熱く語るわけです。その後は懇親会で、みんなで乾杯して。
でも、それで本当にみんなの心が一つになるかっていうと、これが結構、難しかったりしませんか。
頭では「協力しなきゃ」ってわかっているんです。でも、今まで違うやり方で、違う文化でやってきた人たちと、急に「はい、仲間です」って言われても、心の距離はなかなか縮まらない。
すごく極端な例えですけど、「うちはとにかくデータが命!数字で語ってください!」っていうチームと、「いやいや、まずはお客さんの気持ちに寄り添うのが一番大事でしょ!」っていうチームが一緒になったら、もう大変そうです。会議で使う言葉からして違いそうですもんね。
こういう時、どうすればいいんでしょうか。
解決のヒントは「インプロ(即興コメディ・演劇)」にありました
そこで、アメリカのシアトル市のすごく面白い取り組みを紹介する記事があったんですよ。
シアトル市に、合併して新しくできた「イノベーション&パフォーマンスチーム」という部署がありました。ここも、元々はデータ分析が得意なチームと、人の気持ちを考えるデザイン思考が得意なチームが一緒になった、まさに文化の違うチーム同士の集まりだったんです。
このチームが信頼関係を築くために何をしたか。
それが「インプロ」だったんです。
インプロって、ものすごくざっくりいうと、台本なしでやるコメディや演劇、つまり「即興コメディや即興演劇」のことです。「イエス・アンド」っていう有名なルールがあって、相手が言ったことをまず「イエス」と肯定して受け止めて、そこに「アンド」で自分のアイデアを付け加えていく、みたいなコミュニケーション・ゲームがたくさんあります。
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なぜ「お芝居」が効くの?
「え、仕事の話なのに、なんでお芝居?」って思いますよね。
これ、何がいいかっていうと、いきなり「会社の未来を語ろうぜ!」みたいな壮大で真面目な話をするんじゃなくて、まずは一緒にちょっと「ヘンなこと」をやってみることで、心の壁が自然と崩れていくからなんだと思います。
普段の仕事の会議だと、どうしても「正しい意見を言わなきゃ」とか「相手を論破しなきゃ」みたいになりがちじゃないですか。
でもインプロには、そもそも正解がないんです。相手が突拍子もないことを言っても、まずは「イエス」って受け止めて、そこに乗っかってみる。この練習が、自分とは違う文化や考え方を持つ相手を、まずは受け入れてみる、という姿勢につながっていくのかもしれないですね。
シアトル市のチームは、このインプロを取り入れたワークショップを通じて、まずはお互いの感情的なレベルでの「つながり」を作ったそうです。
いきなりロジックで新しいルールを決めるんじゃなくて、まずは感情の土台を固める。
その上で、「僕たちは何のために集まったんだっけ?」「どんな未来を作りたいんだっけ?」というビジョンやミッションを、みんなで共創していった。この順番が、すごく大事だったみたいです。最終ゴールである「ビジョンとミッションを共創する」といったまじめなワークと相性が良いのもインプロを応用する利点ですよね。
いきなり会社でやるのは恥ずかしい
とはいえ、ですよ。
いきなり会社で部長が「さあ、みんなで即興劇をやろう!」なんて言い出したら、ちょっと引いちゃいますよね。わかります。僕も「え、えっと…」ってなると思います。
でも、この「インプロ的な考え方」って、普段の仕事でもちょっとだけ取り入れられるんじゃないかな、って思うんです。
例えば、会議で誰かが意見を言った時に、脊髄反射で「でも、それは…」とか「いや、現実的に難しいですよ」って言うんじゃなくて、一回「なるほど(イエス)」と心の中で受け止めてみる。
その上で、「アンド」で「それ、面白いですね。ちなみに、こういう場合はどうなりますかね?」みたいに、相手の意見に乗っかりながら質問したり、アイデアを付け加えたりしてみる。
否定から入るんじゃなくて、肯定から入る。
たったこれだけでも、会議の雰囲気って、すごく変わるような気がしませんか。
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まとめ
というわけで、今日は組織が一つになるときの、ちょっと変わったアプローチの話をしてみました。
合併とか組織変更って、どうしても効率とかロジックとか、そういうものが優先されがちです。でも、その土台にあるのは、結局は「人」と「人」の関係なんですよね。
だから、壮大なビジョンを掲げるのももちろん大事なんですけど、その前に、一緒に働く人たちの心が自然と繋がれるような、ちょっとした「遊び」みたいな時間を作ることが、実は一番の近道なのかもしれないです。
いきなり大きなことを変えるのは大変ですけど、まずは隣の席の人との会話で、「イエス・アンド」をちょっとだけ意識してみる。そんな小さな一歩が、チームの空気を変えて、大きな変化につながっていくのかもしれませんね。
なんてことを考えてみました。
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それではまた!
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