こんにちは!
今回は、仕事における「失敗」の取り扱い方について、少し書いてみたいと思います。
よく「どんどん失敗しろ!」とか「失敗を恐れるな!」みたいなアドバイス、聞きませんか?スタートアップ界隈とかだと、もう合言葉みたいになっていますよね。
でも、これ言われても「いやいや…」って思うのが正直なところじゃないでしょうか。
だって、会社で失敗したら普通に怒られるし、評価だって下がっちゃうかもしれない。周りから「あいつは仕事ができないやつだ」なんて思われたらどうしよう、って考えちゃいますよね。この気持ち、すごくよくわかります。
なんでこの「失敗しろ」っていうアドバイスは、多くの人にとってしっくりこないんでしょうか。今日はそのあたりを、少しだけ深掘りしてみたいと思います。
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目次
失敗の「3つの顔」を知っていますか?
ハーバード大学のエイミー・エドモンドソン教授の著書「失敗できる組織」によると、失敗には大きく分けて3つの種類があるそうです。この分類を知るだけで、失敗に対するモヤモヤが、かなりスッキリするかもしれません。
顔その1:「基本的な失敗」(やっちゃダメな失敗)
これは、すでにやり方が決まっていることや、注意すれば防げるはずのことをミスしてしまう、という失敗です。例えば、いつもやっている定型的なデータ入力を間違えちゃう、とかですね。これは、仕組みやチェック体制を整えて、できるだけなくしていくべき失敗です。
顔その2:「複雑な失敗」(ある意味、仕方ない失敗)
ものすごくざっくりいうと、色々な要因が、まるで悪い偶然みたいに重なり合って起きる失敗のことです。
例えば、大きなプロジェクトで、A部署の遅れと、B部署の担当者変更と、外部のシステムの不具合と、予期せぬトラブルが連鎖して、全体がうまくいかなくなっちゃった…みたいなケースです。
誰か一人のせい、とは言えないですよね。こういう失敗は、個人を責めても何も解決しません。それよりも「なぜこんな連鎖が起きたんだろう?」とみんなで原因を探って、次に同じことが起きないように仕組み全体を見直すチャンスと捉えるのが大事なんですね。
顔その3:「知的な失敗」(やったほうがいい失敗)
そして三つ目がこれです。まだ誰もやったことがない新しい領域に、しっかり準備した上で挑戦した結果、うまくいかなかった、という失敗。新商品のプロトタイプが思ったよりウケなかった、とかですね。
これは、その挑戦がなければ得られなかった「これはウケないのか」という超重要なデータを手に入れた、ということです。だから、むしろ歓迎すべき「良い失敗」で、イノベーションのタネになるものです。
どうでしょう。こうして3つに分けてみると、だいぶ景色が違って見えませんか?
私たちが「失敗が怖い」って思うのは、この3つの顔がごちゃ混ぜにされて、どんな失敗でも「お前のせいだ!」って言われそうな気がするからじゃないでしょうか。
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「やったほうがいい失敗」をどう増やすか
さて、この3つの顔の中でも、特に大事なのに一番やるのが難しいのが「知的な失敗(やったほうがいい失敗)」ですよね。
どうすれば、私たちはもっと気軽に、この価値ある失敗に挑戦できるんでしょうか。
ここで、やっぱり「インプロ研修」がすごく役立つと思うんです。
インプロ研修は、即興コメディや演劇のゲームみたいなワークを通じて、「(やったほうがいい)失敗をしても大丈夫」という感覚を、頭じゃなくて体で学ぶ場です。
そこでの基本ルールが「Yes, And(イエス・アンド)」。誰かのアイデアに「いいね!そして…」と乗っかっていく、というものです。
このマインドセットって、「知的な失敗」を増やすのに最適なのはもちろん、「複雑な失敗」が起きてしまった時にもすごく役立つんです。誰かのせいにせず、「Yes(起きたことは仕方ない), And(じゃあ、どうすれば良くできる?)」と、みんなで前向きに解決策を探せるようになりますからね。
研修という安全な場で「失敗しても、みんなが助けてくれる」「むしろ面白いことが起きる」という体験を一度でもすると、現実の仕事でも、新しい挑戦への一歩を踏み出すハードルが、ぐっと下がるんです。
まとめ
というわけで、今回は、失敗の「3つの顔」について書いてみました。
もしあなたが仕事や何かでつまずいてしまった時、「あ、やっちゃった…」で思考停止する前に、「待てよ、これは3つのうち、どの顔の失敗だろう?」って、一度立ち止まって考えてみてほしいんです。
もしそれが「やっちゃダメな失敗」なら、次はどうすれば防げるか考えよう。
もし「ある意味、仕方ない失敗」なら、個人を責めずにみんなで仕組みを見直すチャンスにしよう。
そして、もしそれが「やったほうがいい失敗」だったなら、それは価値ある挑戦をした証拠です。胸を張って「いいデータが取れた!」と自分を褒めてあげてください。
会社やチームの文化をいきなり変えるのは難しいです。でも、まずはあなたが、失敗を3つの顔で見分けられるようになるだけで、世界は少し違って見えるはずです。
そして、周りの人の挑戦的な失敗に対して「Yes, And」で、「すごいじゃん!そこから何がわかった?」って声をかけてあげる。
それだけでもう、失敗を恐れない文化への、すごく大きな一歩だと思います。
この記事が、あなたの気持ちを少しでも軽くするヒントになれば嬉しいです。
インプロ研修についてもっと詳しく知りたい!と思ったら、気軽にお問い合わせくださいね。
それでは、また!
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