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受講後インタビュー:システムエンジニア 中井 恒志さん

お話を伺うのは、システムエンジニアをされている「なかいちゃん」こと、中井 恒志さんです。心理的安全性アンバサダー認定ワークショップの受講後インタビューに答えていただきました。

心理的安全性アンバサダーのワークショップを受講された感想を教えていただけますか?

記憶に残っているのは、ピクチャーというワークですね。

全員で1枚の真っ白な写真をイメージして、その写真に写っているものを、想像して一人ずつ言っていくワークですね。どんな部分が印象的だったんでしょうか?

はい、自分自身のバイアスに気付くことができたのが、ピクチャーのワークでした。テーマは公園で、公園の中央にある木から話が始まりました。その後、話が盛り上がって、公園の入り口付近にある自動販売機のところで、小さい女の子が蟻の巣にジュースをかけている、というストーリーが出来上がりました。しかしこの時、自分の中で少し不自然さを感じたんです。「公園の中心にある木に話を戻さないといけないのに、公園の隅で起きていることを深掘りして大丈夫なのだろうか?」という観点で考えていました。
公園の端っこで起きていることを深掘りしてはいけないというルールもないですし、何の問題もないのに、違和感を感じたのは、自分の中にバイアスがあったからだと思っています。日常の中で、バイアスを作らないようにしていたつもりでしたが、このワークを通して自分の思い込みに気付くことができました。

ピクチャーのワークがご自身のバイアスに気付くきっかけになったんですね。とても興味深いです。なかいちゃんが普段から、ご自身の内面に対して深掘りをされていることが分かります。

他にも私が知りたいと思っていた問いが、ワークショップの中で扱われました。Day5で扱われた、「相談しやすい人ってどんな人?」という問いです。
私はこの問いに対して「自分と違う意見でも腹落ちさせてくれる人」という答えを持っていました。しかし、なぜそう思うのか、その時は言語化できていませんでした。
それに対する答えをDay6の「わいわいがやがやと雑談したり、相談できるチームってどんな傾向がある?」という問いから得ることができました。
雑談力があることで雑談に絡めて相手の意見を受け止めるので、対立する部分があっても心理的安全性が保たれ、受け止めやすく感じるのだと思いました。その結果、自分と違う意見でも腹落ちできるのではないかと思います。
そしてこのDay6を通して、そもそも、わいわいがやがやと雑談したり、相談できることが許されているということが最も重要だと感じました。言葉にすると当たり前に聞こえますが、これを実践するのは難しいことです。この気付きは自分の中で大きなものでした。

雑談・相談できることが許されているというのは、根本的な部分でもあり、その考えが共有されていることが大切ですよね。なかいちゃんの深掘りをお聞きできたおかげで、私自身、今まで考えていなかった角度で心理的安全性を考えることができました。

ありがとうございます。私もワークショップ中、同期の方の言葉にハッとさせられたことがありました。

どんな言葉だったのかお聞きしても良いですか?

仲間の一人が“否定をしなくても相手を腹落ちさせることはできるし、否定をしなくても相手は変わることができる”という言葉を感慨深そうにおっしゃっていたのが印象的でした。
そのためには、やはり Yes, And が重要だという考えに帰着するのかな、と思いました。

正直、最初は私と同じエンジニアの方が多く参加されていると思っていたんです。しかし実際は、先生や講師をされている方など、様々な職業の方が心理的安全性というキーワードに関心を持っているんだと感じました。

素敵な言葉ですね。一緒に参加してる仲間もいろんな職業の方がいらっしゃるので、たくさんの気付きや学びを得られますよね。
今回、なかいちゃんがこのワークショップを受講しようと思われたきっかけについても教えていただけますか?

同じ職場の方からの紹介です。私自身も元々、心理的安全性という言葉に興味がありました。
IT開発手法におけるアジャイル開発やスクラム開発の中で、共通認識を作ることが自走するチームを作るために必要だと考えておりました。アサーティブコミュニケーションなど、色々学ぶ中で、よく見かける「心理的安全性」という単語に関心を持つようになりました。そんな時に紹介していただいたのが、このワークショップでした。

すでになかいちゃんの中で、気になっていた分野だったんですね。職場の方の紹介ですと、事前にお話を聞かれていたと思いますが、実際、ワークショップを受講されてギャップなどは感じませんでしたか?

良い意味で予想外のことが2つありました。ワークショップの後半で共創的問題解決について扱うという説明を聞いて、最初は研修のプログラムによくある、あえてお互いの意見を戦わせてから講義するスタイルなのかな、と思っていました。
しかし対立させられることはありませんでした。むしろ全6回とも皆さんと仲良く会話することができたので、安心しました。
先程お伝えした、同期の言葉にも通じるものがありますが、対立をしなくても否定をしなくても相手は変わることができるということを学べました。

それは確かに良い意味で予想外ですね。もう一つの予想外についてもお聞きしても良いですか?

ファシリテーターが変わることでの変化ですね。特にDay4の読書会では、今までと意見の扱い方が異なっていました。みんなの意見から代表意見を決めて、深掘りしていくというスタイルでした。どちらが良いということではなく、どちらも学びがあり、楽しく感じました。

全員の意見を出し合う方法と参加者の中から代表意見をピックアップして扱う方法との違いを楽しんでおられたんですね。
なかいちゃんは今回のワークショップで学んだ内容で、活用されていること、もしくは活用していきたい場面についても教えていただけますか?

Yes, And と驚きを持って受け入れることが基礎であり、最も重要なことだと思っています。

私も大切にしたいと思う部分です。実際 Yes, And と驚きを持って受け入れることをされたことで、何か感じられた変化などはありましたか?

問いを投げかけた時点で、相手がどう返答するか何パターンか想定して、それに対する答えについてもシミュレートされていると思います。
このワークショップで学んでからは、空っぽの状態にして、まず受け止めるということを意識するようになりました。

受け止めるための余白を作るようなイメージでしょうか。なかいちゃんの中で、今までとは違う受け止め方が手に入った感じがしますね。
なかいちゃんは心理的安全性アンバサダーのワークショップを受講されて、どんな方にこのワークショップをおすすめしたいと思われますか?

エンジニア仲間ですね。同じ意思を持って、一緒に行動できる人が一人、二人と増えていけば良いなと思います。
もし自分がチームを管理する立場になった時にも、心理的安全性を広げていけたらと考えています。

そうですね、自分の周りから少しずつ心理的安全性を作ることができたら、物事を推し進めていけると思います。
なかいちゃんの冷静さの中に、心理的安全性を作っていきたいという熱い想いが伝わってきました。
なかいちゃん、お話を聞かせていただき、ありがとうございました。

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